他業種に学ぶ歯科医療
Top 最終更新日 2018/07/17
論語に学ぶ歯科医業 韓非子に学ぶ歯科医業

★ 161026: 農業に学ぶ歯科医業

【農で1200万円! ――「日本一小さい農家」が明かす「脱サラ農業」はじめの一歩 西田栄喜著】

・ 私も歯科医師界のこれを目指しているんだが、どうもつまらんおもちゃ(設備投資)にばかり手をだしてるなぁ。でも、うちらの業界の一番の設備投資は従業員だから、そういった意味では恵まれてるかなぁ。本体(インチョ)がソロソロ壊れかけているが、これは買い替えはきかないし。
・ 私もだいぶ前に50万円の補助金を貰ったことがあるが、つまらん補助金多すぎ。税金の無駄遣いだよ。
・ 最近だとオンライン請求システムの補助金があったが、リースはダメとか考え方がおかしい。オンライン請求開始のインセンティブだったら、オンライン請求を開始した医療機関の保険請求に月額で定額の上乗せするのが一番だと思った。でも、こういう技って、お役所の予算システムではできないんだろうねぇ。世の中に合わせてお役所のシステムを整備せず、お役所のシステムを世の中に押し付けてどうなの?まあ、政治と行政は競争原理が働かないからなあ。やはり、賢者は歴史に学ばないとな。江戸時代の南北町奉行みないなのはどうかな?今月は●●南市役所の月番じゃみたいぬ。行政サービスのいいと感じた市役所に市民は多くの市民税を払う。当然、議会も対象だよ。
・ この人にとって農協の意義は?本に書いてあるかな?歯科医院にとって歯科医師会の意義は?まあ、いろいろな考え方があるからなぁ。ただ、会費はちと高いよな。ほとんど行政関連の支援コストみたいだが。
・ 初期投資143万円か。そういや、うちの資本金は151万円だったな。厳密にいうと純粋な自己資本金は100万円だったが。ただ、歯科医院は設備産業なんで盛大に借金したが。
・ 農業の予約販売はロスが少ないが、歯科医院の(完全)予約診療は結構ロスが多い。その分楽ができるから、私のような頭も身体も部垂な歯科医師向きともいえる。
・ 最近は、個室的な歯科医院も多いが、うちはオープン。その方が安全管理がしやすくて省力化できるし。感染症患者の時は院内が個室(貸切)状態だしな。
・ ここは少量多品種生産だが、うちは逆張り。連日250点を発動(笑)
・ バーテンダー時代にはサービス業の基礎を。オーストラリアでは日本を離れて客観的に見る目を。そして、ホテルマン時代には経理や簿記の技術、マーケティングやITの技術を得て、それらが全て今の糧になっています。だとさ。歯科医院のインチョの大半は専門大学を出て、業界から離れることなく現在に至るケースが多く、糧が乏しい。それが成り立つのも、他業界からの参入が事実上規制されているから。経済界では資本と経営の分離が叫ばれるが、医療界も経営と診療の分離が必要なのかもしれない。ただ、個人にはそういう考えは薬にもなるが毒にもなりえるとは思うが。

※ まぁ、興味のある人は読んでみてください。

★ 130206: 他業種に学ぶ歯科医業

・ フジテレビの番組掲載欄。果たして中央から右端に移動したから視聴率がさがったのか?
・ 自動販売機では右上から売れる。
・ 夕方のニュース番組はテレ朝の勝利。その背景、夕方4時台に相棒を放送。
※ 以上のことが歯科医業のマーケティングにどう関係するか?わかりません、人それぞれ。

★ 130123: 督促OLの修行日記

※ 毎度の事ながら、長文失礼しま〜す<(_ _)>
  と、冒頭に謝罪の一文を入れる。そのわけは、最後まで読むと分かる(^o^)
 
さて、今日は「督促OLの修行日記」からのお話
これはクレジットカード会社の債権回収部門に配属された新入女子社員のお話。
当初は、タイトルを見て面白そうだなと思ってダウンロードしましたが、なかなか期待を裏切らせない本。単なる好奇心的な面白さを越えて、「心理学的」的な視点もあり、日常の仕事にも役立つ、いわば教養書としての価値あり。
今朝?の2:30から朝までで約40%を読破(電子書籍なので頁じゃ無く%表示なのも面白い)
取り合えず読んだところまでの要点を記載しますが、教養書好きの人は買って読むべし。
 
ということで、読んだ範囲の要点を書くと
 
# 主人公は、クレジットカード会社の債権回収部門に配属された新入女子社員で。主な仕事は朝から晩まで、それも朝の7時から夜の11時まで、督促の電話(1時間に60本)をかけることと、督促状を書くこと。
 
# クレジットカード会社の債権回収部門といっても「カード決済」の利用の他に「キャッシング」もあるようですが、主人公が配属されたのは、「キャッシング専用のカード」の回収部門。
※ クレジットカードでキャッシングできるのは知っていますが、「キャッシング専用のカード」があるのは知らなかった。主人公曰く、「消費者金融と同じで200万円まで借りられる」のだそうだ。
 
# クレジットカード会社のキャッシングを利用する人は
(1) 消費者金融より敷居が低いという理由
(2) 消費者金融で借りられなくなった人
   の二種類
以前は、消費者金融とクレジットカードは情報共有していなかったので消費者金融でパンクした人でもクレジットカードを作ってキャッシングできたそうです。
 
# テクニック その1
・ 入金の日にちと根拠(金策)はお客様から言ってもらう 
これは、約束を破った時の罪悪感を刺激するためで日本語でいう言質をとるということ。
※ ここで出てくるのが、以下の本
心理学の名著「ブラックメール 他人に心をあやつられない方法」日本放送出版
買ってみようかと探したら、「絶版重版未定」。ということで中古を探したら、すげえ、最低5000円以上だ。新品の3倍以上だ。図書館で探してみるか?
 
ここ本に書かれている内容に「人間がつい心を動かされてしまう3つの感情」というのがあるそうで、それは「恐怖心」「罪悪感」「義務感」だそうです。
 
実務的には、「人間の脳は疑問を投げかけられると無意識にその回答を考え始める」そうで、対話や交渉では、自分の自己(意見)主張ではなく、相手からの主張を受け入れる姿勢が大事ということ。特にクレーム時には効果があるようです。
 
# 主人公は、仕事を続けて間もなく「奇病」にかかる
・ 夜中に高熱を出して鼻血が出るが朝には平熱へ。
・ 物を食べると腹を下す
・ 髪の毛が異常に抜けて10円ハゲ
・ 真っ赤に火傷したような肌荒れ
・ カラ咳
病院に二度行ったが二度とも異常なしの診断。ストレス性?
ということでカウンセリングに行くが、このカウンセリングの場面も面白い。というより拍子抜け。
※ 思い出すなぁ、私も歯科医に成り立ての一年間、仕事を終わって帰る車で何回吐いたことか、そして開業後1年は「カラ咳」。そして最近は「腹痛」や「手の痺れ」。すべて、心因性。そう、私は虚弱体質なんです。言い換えれば、適応障害。こりゃ、歯科医辞めないと治らないかな?と早く隠居できる日を待つ。 
 
# いきなり怒鳴られた時に反撃する方法
怒鳴られると固まるのは動物の本能だそうで、動物の群れの中では動いたものから狙われる。従って、危険を察知すると固まる。パソコンのフリーズもか? 
これに対応するには、「固まったら下半身を刺激する」。思いっきり足をつねる。つまり痛みを刺激することのようだが、実際には足を踏ん張るだけでも効果があるそうだ。
 
そこで、医療現場の一部での都市伝説
・ 女性の患者が何らかの原因で貧血や血圧降下や放心状態を来した場合、救急措置をするまえに、スカートの中に手を入れろ。そうするとフリーズは解消する!
まぁ実際にしろという話ではなく、もののたとえですけどね。
 
動物学者のデズモンド・モリス氏曰わく、下肢には本当の気分が表れやすい。不安な人は足が落ち着かないし、足を広げている人は偉そうにみえる。貧乏ゆすりは不安のあらわれか? 
 
主人公は、足を鍛えることで心を鍛えることも可能か?と問うているが、足を踏ん張るには、歯の咬み合せも大事、ということで三段論法で「心を鍛えるには、まず歯の治療から」と結論づけてみる。 
# 自分の身は自分で守る
・ お客様に入金の約束を履行して貰える率は6割
・ 人間、先に謝られると、その上さらには怒りにくい。従って、「まことにおそれいりますが、、、。」「ごめん、頼みにくいんだけどさ〜。○○してくんない。」という。主人公はこれを「先にごめんなさい作戦」と名付けている。 
 
# お客様タイプ別攻略法
・ 感情(+) 怒るお客様。怒鳴ったり、脅したりするタイプ。
・ 感情(−) 泣くお客様。女性に多い。
・ 論理(+) 理詰めで攻撃してくるお客様。いわゆるクレーマー。
・ 論理(−) 理屈が通らないタイプ。開き直るタイプ。
督促の電話をかける担当者にも個性がある。
 
・ Aさんは一児のパパで、柔らかい雰囲気。
・ Bさんは昔ヤンチャをしていた、やや強面。
お客様のタイプによって担当を変える。文中では、タイプの違う二人の先輩が、担当のお客様を交換し合っているのをみてそう学ぶ。
今まで電話を取り次いで貰えなかった女性のお客様に対しては、女性の担当者が電話すると効果的な場合も多い。
 
これは歯科医療の現場でも有効に活用できる。そして、それは医療技術的な、そしてサービス的なトラブルを未然に防ぐ一方法でもある。
歯科医師の沢山居る歯科医院では、患者さんの病状や個性に応じた主治医をつけることも可能だが、個人の歯科医院では不可能。かと言って、個々の様々な患者さんに対して一人の歯科医師が対応しろと言うのも酷。そのため、医療技術の観点からも、感情的な点でも、トラブルを回避して、患者さんの満足度をあげるためにも上手に転医勧告(無意識に患者さんに歯科医院を選ばせる)を利用することが重要です。そういった意味でも、昔と違って歯科医院の数が多く、患者さんにとって選べる歯科医院の選択肢が多いのは幸せな話で、また歯科医においても、他に受け入れてくれる自分の歯科医院とスタイルの違う歯科医院が多いのも幸せな話なのです。
 
また、患者さんの視点からも、いい歯医者とは技術的な面もさることながら、相性が合う歯医者につきます。一般製品の購入においても、消費は感情が支配します。理屈じゃないのです。従って、営業でも理屈だけじゃなく、感情をくすぐる努力が重要です、蛇足でしたが。
 
昔の製造業は、少品種多量生産でしたが、昨今は多品種少量生産。これはサービス業も同じで、旅館(観光)なども昔は観光バスで一気に大量のお客を受け入れるスタイルが受けましたが、最近はグループや個人をターゲットに絞ったサービスが受ける時代でもあります。あえて言えば、今からの歯科医業、ニッチなマーケットを狙うのも一つの方法かと思われます。例えば、伊豆の修善寺にある、大きなジオラマを設置した「鉄ちゃん向けの宿」とか。

# お客様タイプ別攻略法
・ 感情(+) 怒るお客様。怒鳴ったり、脅したりするタイプ。
・ 感情(−) 泣くお客様。女性に多い。
・ 論理(+) 理詰めで攻撃してくるお客様。いわゆるクレーマー。
・ 論理(−) 理屈が通らないタイプ。開き直るタイプ。
督促の電話をかける担当者にも個性がある。

 ヾ蕎陬織ぅ廚蓮△泙困魯ス抜き。怒っているお客様にはひたすら怒って貰う。泣いてしまうお客様には相手が泣き止むのを待つ。落ち着いたところで入金の目処を聞く。
◆,金があっても払わない「論理タイプ」
その理由は、「会社や社員が気に入らない」、「買ったものが気に入らない」などの理由がある。無理にかわされた場合や、不必要なのに買ってしまったケースなどに起こりやすい。この場合は、「上から目線にならず、相手のプライドを満たす」ことが重要。これは女性がうまいんだとか。

# 厳しいことを言うときの「ツンデレ・クロージング」
・ 厳しい取り立て請求の後の一言、「色々厳しいことを申し上げましたが、くれぐれもご無理はしないでくださいね。お客様のお体が大切なんですから、、、、では、ご入金お待ちしております」
※ 督促の電話を終わるとき(クロージング)のこの一言が大事。

# エンディングの重要性
どんなに感じのいい交渉をしていても、最後の締めの言葉がぞんざいだったり雑だったりすると、「なんか感じが悪かったなぁ」と、そのすべての交渉の印象が悪くなる。
逆に最後の印象が良いと、その交渉全体の印象が良くなる。
「ツンデレ効果」
 
# 督促やコールセンターなどの仕事は「感情労働」。
「肉体労働」「頭脳労働」に加えて3番目の労働形態。感情労働は自分の感情を抑制することによってお金を得る。
A・R・ホックシールドの「管理される心-感情が商品になるとき」という本の中では、代表的な感情労働として航空機の客室乗務員と集金人をあげている。
ホックシールドによると、19世紀の工場労働者は肉体を酷使したが、現代のサービス業の労働者は心を酷使する。
感情労働者は、たとえお客様に一方的に罵詈雑言を浴びせられても、反論せずにそれにずっと耐え、相手のプライドを満足させることを求められる。
肉体労働や頭脳労働の疲れは休息をとり、体や心を休ませれば解消するが、感情労働による心の疲労は、1日休んだからと言って解消されることはない。こうして心の疲労は蓄積していく。
「ごめんなさい」と謝ることをお金に換算するのは、まさに心を売る感情労働。
 
# 悪口を悪口として認識しなければ、心にダメージを受けることはない。これぞ究極のストレスマネージメント。
 
# 「相手を倒すには、自分に自信を持つこと。とにかく、ゆっくりしゃべる。そうしたら、自信があるように見える。」
コールセンターで回収率の良い人は、皆ゆっくりしゃべっている。
督促する人がゆっくりしゃべると、お客様もつられてゆっくりしゃべる。人間、怒っている時は自然と早口になる。ゆっくりしゃべりながらは怒れない。
 
# 「謝ればいいと思っているんだろう」と言われない謝りかた。
一本調子の謝罪の繰り返しはダメ。謝る時のコツは、具体的に謝る。
 
# お客様達が、督促に対して怒るのは根っこにやましいことがあるから。相手の悪口を言う人は自分に自信がない人。
 
# 母国語が異なる多人種が暮らす欧米では、相手の表情や仕草をみて相手の人となりを判断するが、日本語を話す同人種がほとんどの日本では、見た目よりも声のトーンによって相手の印象を決めることが多い。
 
# 心の通り魔。さしずめ、インターネット上の悪口なんかはそうか。ただ、インターネットに限らず、世の中四方八方から心を傷つける言葉の刃が飛んでくる。
 
# キャッチセールスの防御法、目から鱗。
・ お役にたてなくて、ごめんなさ〜い。今ちょっと急いでいるんです。
・ 声をかけてくれてありがとう、それじゃ。
最初に謝ってしまう、、、、前にもあったな。こうすると、最後にいやな言葉を浴びせられることもなくなった。最初に謝ると、相手は警戒心を解く。謝罪にお礼を挟んで感情豊かに対応する。
 
心に突き刺さった刃を抜くと、それは自分を守る武器になった。
※ そうかぁ、将棋と同じだ。将棋とチェスの違い。日本は将棋の文化だ。
  
お〜わり。

※ 作者さん、ありがとうございます。非常に勉強になりました。皆様も、興味がありましたら本を買って読んでみてはいかがでしょうか。

★ 120911: 生活保護受給事件に学ぶ歯科医療

スポニチアネックスに【次長課長 日テレ「火曜サプライズ」降板 生活保護受給問題影響か】という記事が載っていた。事の真相は別として、公で活躍する人においてはそれなりの社会的な責任が求められるということの一端ではないかと思われる。
数年前には年金保険料の未払い事件で政治家などが公職を辞職するという事例もあったが、それも一つでしょう。
さて、歯科医業においてはどういうことがあるか?
それは、「国民年金保険料などを滞納していると、保険医の指定や更新が受けられなくなる」ことがあるということです。
医療保険は社会保障の一環で、それに携わる人は同じ社会保障の一環である年金事業にも協力する義務があるということでしょう。なにはともあれ、心当たりのある方は御注意下さい。
※ これが事実か否かの通知がどっかにいったんだよなぁ。要確認。

★ 110730: 明細書発行の目的と意義

【他業種に学ぶ歯科医療】
定刻発車(日本の鉄道はなぜ世界で最も正確なのか?)三戸祐子 著 新潮社版
これは、表題の通り「日本の鉄道はなぜ世界で最も正確なのか?」を記載したもので、その由来は江戸時代の参勤交代や御伊勢参りにつながるとは目からうろこである。
まぁ、そういった鉄チャン的な視点はおいておいて、こういった何気ない他分野の話しが意外にまわりまわって影響していることは多いようだ。
161頁に以下の下りがある。【列車ダイヤは、乗客に対してはサービスの内容を約束、保証する「商品仕様書」であるが、鉄道企業によっては「システムの設計図」であり、現場の鉄道員に対しては、具体的な輸送サービスの供給量や質を指定した「生産指示書」である。そこには鉄道を社会においてどう機能させようとしているかについての「鉄道企業の意思」が表現されている。】
 
この場合の「列車ダイヤ」に相当する歯科医療のアイテムはいわゆる「青本」なんだろうが、はて果たしてそうなのだろうか?鉄道において「列車ダイヤ(時刻表)」は利用者向けのアイテムで、運行関係者向けのアイテムとしてはいわゆる「スジ」という物がある。アバウトな列車ダイヤ(時刻表)をもとにしては到底満足な運行は望むべくもない。そうなんです、歯科医療における「青本」は本来、鉄道における「スジ」に該当する物だと思うんですよ。しかし、それを利用者である患者さんに「明細書」という名の下に公開することにはちょっと疑問があるんですよね。まさに、「スジ」を乗客に公表するみたいなもんですからね。「スジ」は鉄ちゃんには興味があるでしょうが、一般の利用者にはまったくチンプンカンプンですよね。だから、一般の人にもわかりやすい時刻表というものが必要で出来たのでしょう。
ですから、歯科医療において本当に患者さんに治療内容がわかるように公開するとしたら、時刻表に該当するようなデータを作ってそれで公開すべきと思いますね。
例えば右上1番のMLにCRした場合
 ―七(120)+充填(148)+材料料(28) → ×
◆ ̄上1番の詰め物(296) → ○
ということですね。1歯の単純な治療であれば,任發錣りやすいかとは思いますが、多数歯の治療や、充填+修復物+義歯のように多用な治療が1枚の明細書に出てきた場合にはまったくわかりませんね。
でも、そういった新しいシステムを作るには手間がかかりますね。そういったことを踏まえると現在の明細書の発行というシステムは評価に値すると思います。
なんたって、医療費の抑制、つまりぶっちゃけ架空請求の抑制という明細書発行の真の目的のためには有用でしょうからね。

★ 091118: 需要とは?

家電製品のエコポイントにしろ、エコカーの減税や補助金にしろ、そもそも必要な需要を前倒しする効果はあるものの、新しい需要に結びつくかは疑問だ。
もっとも、この需要に対する考え方も様々で、需要が伸びるということはある意味「要らないものを買う」という結果になりかねず、大量生産大量消費という考え方の延長にある。
トヨタでは2009年の国内の新車マーケットを350万台ととし2007年と同等としているが、2010年はそれよりも100万台少ない250万台程度と予想している。これは、補助金の効果が無くなって今年の反動で来年のマーケットがしぼむという見方のようで、政府でもエコポイントは9カ月、エコカーの補助金は6カ月延長する考えを示しているが、さていつまでこういった助成が必要なのか?ある意味、これらの助成金は産業界の覚醒剤のようなものではないのか?一度やったらやめられないということですね。
そもそも、物が売れないということは、物を作らない、ひいてはCO2の産出量の削減という結果となり、大きな意味では良いこととも思える。地球のため、いやその深層にある人類のため、産業構造の転換をはかる時代になっているのかもしれない。
これは、単に産業界のみならず、歯科医療界にも通じる事だろう。かつての「削っては詰めての繰り返し」の医療から「予防」にシフトしつつある歯科医療界なのだろうが、少なくとも保険診療を前提にすると、こういった流れは「歯科医療費のマーケットの縮小」という結果となっている。しかし、いわゆる顧客満足で考えれば「削って詰める繰り返し」の医療よりも「削らなくて良い」医療の方が良いに決まっている。大きく構えれば、公共の福祉のためには「虫歯や歯周病が根絶されて、歯科医がこの世から消える」様な世の中の方が良いに決まっている。これは、交通事故にも言える。交通事故が無くなれば、車を修理する業者が困る?!このような考え方はそもそもあり得ない。歯科医も自動車の修理工場も、その世の中の必要性において便宜的に存在しているに過ぎないのである。そして、その考えはあらゆる業種に共通していえることで、家電メーカーや自動車メーカーも逃れるすべは無いのだろう。
このように需要は便宜的に存在するもので、それを助成金といった手法で活性化するのは「覚醒剤を飲む如し」となる可能性があることに注意しなければならない。

★ 090918: 多数決は民主主義?

プレジデントの2009/10/5号の20頁に掲載してある「経営時論」の中で、『クラレの創業者、大原孫三郎氏は、10人の役員のうち、一人か二人しか賛成しないときが物事を成し遂げる好機であり、過半数が賛成するようになったら手遅れで、大多数が賛成するときにはとっくの昔に手おくてになっていると語っている』と紹介されている。
たしかに取締役会の賛成多数で決定されるわけであるが、このような経営戦略にかかる決定を賛成多数で決定することが果たして良いのか?反対が多くてもその決定が将来的に正しいとは限らないというケースは世の中に沢山存在する。
と同時に、民主主義は賛成多数とよく言われるが、賛成多数が公平な決定と言えないケースはままある。
たとえばこの様な例である。
# ある町内会で、家庭への火災報知器の義務化にむけて、特別会計から各家庭に火災報知器の購入資金を補助することになった。その議案に対して、すでに個人の負担で火災報知器を設置している家庭から、「町内会の特別会計は、町内会館の建て替えや保守と言った町内の公共的な用途にあてる資金で、個々の家庭の利益につながる用途には使うべきでない。」という意見が出され、せめて支給するならば「今まで設置を終えた家庭にも等しく補助すべきである」と加えられた。しかし、議決は「賛成多数で議案を可決」。その内容は、「今後、町内会を通して町内会が指定した業者から指定した機種を購入した家庭のみに支給する」というものであった。ではこうした議案がさしたる抵抗もなく可決されたか。それは、火災報知器を設置していない家庭が多く、この補助から恩恵を受ける家庭が多かったからである。たしかに、全てに公平な制度などは難しいが、今回の件などは「火災報知器を購入する家庭に、過去に遡って等しく給付する」という方法でいいはずだ。特に「町内会が指定した業者」などと決めてあること自体、えっ!リベートでも貰ってるの?と疑われかねないことだ。このような事は世の中に沢山存在する。民主主義の基本は多数決にあるが、ケースによってはその決定が恣意的に傾くことは多々あるようだ。

★ 050627: ラッキーはアンラッキーの始まり?

 先日、長距離走行を前にGSで給油したついでに車の点検をしてもらった。主にエンジン内とタイヤの空気圧見て貰ったのだが、特段の問題はなかった。約160kmを約3時間かけて走り抜き、ホテルの駐車場に車を入れてフト足下を見ると、なんか妙に光っているものがある。よく見ると、右前輪のタイヤの空気穴のバルブの色であった。そうなのでる、バルブキャップがはずれていたためにそれが太陽の光を浴びて反射して光っていたのである。そしてその光り方はキャップがはずれてまだ期間がたっていないことを示しているのである。

 そこで、ねんのため全部のタイヤを調べてみると、左側のタイヤにはきちんとキャップがなされていたが、右側の前後のタイヤのバルブキャップが両方とも見事にはずれていたのである。「えっ、どこではずれたのだろう?」、途中寄ったのはGSを除けば「道の駅」と「コンビニ」だけである。白昼混雑している、「道の駅」や「コンビニ」で御丁寧にタイヤのバルブキャップをはずす酔狂な人がいるとは思えない。とすると、どこだろう?考えられるのはGSくらいしか無い。

 もともとGSは少人数で多くの車に対応しており、特に一度にどっと車が入るとてんてこ舞いとなる。そういった時に事件はおきるのである。先日は「ハイオク満タン」と頼んだのに「レギュラー」を入れられた。途中で気がついてハイオクに切り替えたが、レギュラー分は無料サービスにしてくれるとのことで、この程度なら「ラッキー」の一言である。たぶん、タイヤの空気圧点検でバルブキャップをはずした状態で、他の車の給油にとりかかり、戻った時にはバルブキャップをはずしていたのを忘れてしまったのではないかと思う。まぁ、あくまでも推定の話なのだがね。

 でも、人ごとではありません。歯科医療現場でもこういう事がおこりえるのですね。何台ものユニットに患者さんを寝かせて掛け持ちで治療していると、「誰に何を話したか忘れてしまう」「誰にどこまで治療したか忘れてしまう」「誰のカルテをどこまで書いたか忘れてしまう」、など色々なことが考えられます。そしてそういうときにこそ医療事故はおきるものです。GSでの出来事を他山の石とせず、我が身に置き換えて注意したいものである。これも「他業種に学ぶ歯科医業」の一つである。そして「ラッキーはアンラッキーの始まり」であった。

★ 030516: 一声が大事

 平成15年1月14日の岡山地裁判決に、「即時重合レジンの硬化熱による火傷」事件がある。

 内容は詳細を参考として頂くとして、根本は訴訟の根を断つことです。
 つまり本件に於いては、歯肉や歯髄に対する火傷を防ぐ手だてといったところに着目すべきで、判決がどの様なものであるかは二の次です。

 話は変わりますが、私が時に訪れる床屋さん。
床屋で髭を剃るときに蒸しタオルをあてるのは皆さんも御存知でしょうが、その時に必ず、「熱かったら教えて下さい」という一言を言う。
 その他に、椅子を倒したり起こしたりするときにも、「椅子を起こします。、、椅子を倒します。」という一言がある。

 こういった一言が火傷の防止や、転倒といった事故防止にも繋がるし、不幸にして起きたあとのトラブル防止に役にたつのである。

 歯科医療の勉強のネタは診療室や講習会だけで行うことではなく、日常の生活にころがっているのである。

★ 規則に利用されず、規則を利用しよう

 ホテルなんかでは、お客が部屋に残したものの処分規定を、法の裏付けをもとにちゃんと作っています。
 厳格なホテルでは、お客の飲み残しのビールなども一定時間保存しておくこともあるそうです。それはなぜかというと、法の問題では無くお客のクレームに対抗するためです。

 歯科においても、印象を採った患者が未来院となって未装着請求後、再来した時に技工物があって装着するだけで済むか、再印象が必要かはクレーム対策上、重要なポイントです。不適による再製作は別問題ですが。
 たとえば、「この間採った、おれの印象で作った技工物はどうなった!また印象をとるのか?」って言われた時に、客観的規則で技工物の管理と保存が行われているかがポイントになるのです。

 未装着請求物の保管期間に関する見解は様々です。明快な規則があればそれに従わなければならないのは当たり前ですが、それをあまり短く考えすぎても損することがあります。それらを踏まえてうちでは「医療費の請求時効」にあわせて、3年間保管のルールを適用しています。
 3年間請求できると言うことは、3年間返還請求できるということでもありますし、それに対抗しなければなりません。未装着物などさして多く出るものではありませんから、3年分保管しておいてもさしたる量ではありませんからね。

 規則に利用されるのではなく、規則を利用し、規則に耐えうるシステムの構築が必要なのです。

★ 現トヨタ自動車社長 張 富士夫 氏の言葉より

 現在トヨタ自動車の社長を務めている「張 富士夫 氏」が、1988年にTMMK(トヨタ・モーター・マニュファクチャリング・ケンタッキー)の社長として赴任したときの言葉に以下のようなものがあります。(出典 トヨタ自動車   著)
「現場では、何が起こるかわかりません。僕は何百・何千という現場を見てきていますけど、何もおこらない現場は一つもない。何もおこらないと言うことは、隠しているに決まっている。本気になって、問題点を書き出したら、書ききれないほどあるはずです。人間だって、その日によって調子がいろいろあるでしょう。調子が悪ければ、思うように作業ができないし、ついうっかり何かを忘れることだってあります。・・・中略・・・完璧を期そうと思ったらものすごく原価の高いものになる。・・・中略・・・だから、異常に備えて待ちかまえているんです。異常が出たら、初めて原因を調べる。我々は、原因の後ろに”真因”があると言っています。その真因を追求して、対策をとる。そうしたことを恒久的にやるのが望ましい。そうすると、ラインが一段とステップアップすることです。」
 自動車工場と医療機関とを、同類に考えることは不可能ですが、この言葉の中にこそ真実が隠されているような気がしますし、医療事故の本質もここにあると思います。自動車と違い人間の体は代わりがききません。そのため治療上の不具合は無い方が好ましいしあってはなりません。しかし、上記の文章からも解るように、実際は無いのでは無く表面に出ないと言った方が正しいでしょう。そして表面に出た一部の事例が医療過誤として問題となり、場合によっては訴訟問題まで発展します。
 医療事故に関しては以下のような心構えが必要です。

(1) 医療事故が起こりにくいような診療システムを作成し、それは人的ミスを補うようなシステムが望ましい。
(2) その上で、医療事故が起こることを前提として備えなければならない。そして、見過ごしやすい事は、医療事故を誘発するような患者の行為(指示どおりに薬を服用しない等)を想定して、それに備えなければならない。
 これらの医療事故を防止するための最大のキーワードは「ゆとり」であります。これは「体のゆとり」でもあり「心のゆとり」でもあります。
 「空中の巾50cmの橋は渡れないが、巾50mの橋の真ん中の50cm巾の通路は渡れる。」と言う言葉がある。
これは、地上10階建てのビルの屋上どうしに板を渡して渡る場合、巾50cmの板であれば、足がすくんでとてもわたれないが、巾50mの板を渡し、その板上の巾50cmの通路は難なく渡れると言うことです。
 つまり、49.5m分の無駄が「ゆとり」を生み、結果として仕事の成功率を上げると言うことである。しかし、このゆとりを生み出す源こそ「コスト」と言う言葉である。コストを切りつめては決してゆとりは出ないのである。

★ 元国鉄技師長 島秀雄 の新幹線物語より

 元国鉄技師長であった島秀雄の新幹線物語からの引用であるが、「新幹線の成功は目新しい技術によってもたらされたものでは無く、今までの熟成された技術によってもたらされた。」とのこと。とかく我々は、「目新しい治療法や材料」に目が行きやすいが、日常の診療の何気ない成功においては、「今までに確立されて熟成された治療法や材料を抜きには語れない。」と思われる。新技術は、学んだ次の日から取り入れられるものではなく、日常の診療に根付くためには多大な研鑽が必要なのである。以外にこれを忘れることによっておこる医療上のトラブルは見過ごしにできないものである。

★ 物や技術は真似できるがサービスはなかなか真似できない。

 お客という者は物の値段や品質もさることながら、サービスを選ぶものらしい。つまり値段や品質がそこそこならばサービスの良い店に集まると言うことである。それでは歯科医院におけるサービスの概念とはどういうものであろうか?元々歯科医業そのものがサービス業と言われており、提供する商品=サービスだと言われかねないが、そのサービスの中のどのポイントに重きを置くかによって、患者の集まる歯科医院になるか集まらない歯科医院になるかの分かれ目なのであろう。さぁ、あなたの歯科医院ではどういった分野のサービスに重点をおいて増患策を考えるのか?

 ただ、逆に「客にとって都合の良い商店は危ない」という言葉もある。単に患者の利便性のみで成り立つ歯科医院は、これまた危ないものであり、近くに競争相手ができた時に「ごっそり患者を失う歯科医院」は、こういった単に患者にとって便利な歯科医院と言われている。

★ 歯科医院における滅菌

 あるホテルの新人研修でのこと。
先輩社員が新入社員に部屋のトイレの掃除を指導。
「終わりました。」と言った新入社員に、先輩曰く、「では便器の中で手を洗って見ろ。」と。
言われた新入社員は、いそいそと掃除のやり直し、また「終わりました。」と。
そうしたら、先輩曰く「では便器の中で顔を洗って見ろ。」と。

最後に、便器の水を飲んで見ろと言ったかは知らないが、ようは気持ちの問題ですね。
どのくらいきれいにトイレ掃除をすれば良いか?などという基準はない。

これは一つのたと話で、いくらきれいに洗ってもトイレの水で顔を洗ったり飲んだりはしたくないのが心情。

歯科医院で言えば、いくらオートクレーブで滅菌しても、他の人が抜歯後にうがいをした金属製のコップでうがいができるか?
ということですね。

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