歯科医院の会計
Top 最終更新日 2017/08/23
  貸借対照表
未収診療費の回収処理 国税不服審判所の裁決事例集
給与の支払い 決算・申告
労働保険料 国民年金保険料
源泉徴収税 源泉徴収・年末調整
減価償却 棚卸
必要経費 会計帳簿
貸借対照表 会計のワンポイント

■ 源泉徴収税 

平成19年1月より源泉徴収税額表が改定されます。これは定率減税廃止と住民税との税額調整に伴う措置です。

会計の情報館

 

最終更新日 2017/08/23  
   
税務会計の総論 所得税(記帳編) 所得税(収入編) 所得税(経費編)
所得税(申告編) 所得税(源泉税) その他の税金 税務関連資料
       

■ 歯科医院の業務の本体は「診療業務」です。しかし勤務医はともかく、開業するとそれ以外業務も多く発生していきます。代表的なものをあげると「レセプトの請求」「人事・労務」「税務・会計」です。
  最近アウトソーシングという言葉をよく耳にしますが、これは簡単にいうと「業務の外部委託」です。特に大手になればなるほど外部委託は通常化しており、社員の採用の面接まで外部委託している会社もあるくらいです。しかし、小規模事業所になればなるほど、業務の外部委託を行うことにより運営コストの上昇はさけて通れません。温泉旅館を例にとれば、大規模旅館の食事のメニューの多くを外注に頼っている場合もあり、炊飯も外部委託している場合もあります。しかし、小規模旅館でそれを行うとコストアップに繋がるので、炊飯はもとより、漬け物の自家製化などコスト削減に取り組んでいるケースがあります。それを歯科医院に当てはめれば、「事業として法人化して勤務医を雇い分院を出す」という歯科医院と「生業として院長と数名のスタッフ」だけという歯科医院もあります。そして医療機関数でいうと後者の例が多いのではないでしょうか。
 昔ほど患者数も多くなく、時間的にある程度余裕が出てきたが、その分経費の削減も図りたいという場合には色々な方法がありますが、できれば本業の設備投資など直接歯科医療に関係した経費は確保したいものです。そういった場合にはその医院の実態に応じて対処しましょう。以下にその代表例を記載します。

(1) レセプトの請求を手書きにしたり、廉価版のレセコンの導入などによってレセコン関連費用を圧縮する
 かつてはレセプトの請求書作成に主眼がおかれていましたが、昨今は点数の算定基準が複雑化したため日々の点数算定時に間違いのない算定を行うことが非常に重要になってきました。従ってチェック機能が劣ったレセコンや、手書きのレセプトを行う場合には正しい点数算定を支援するシステムが不可欠です。

(2) 技工に自信の有る方は、外注している技工物の院内作製を検討する
 これも時間の余裕があるからといってできることではありません。特に大学卒業後数年間の技工歴がある程度ものをいうのではないでしょうか。

(3) 税務・会計にかかる諸費用の圧縮
 税務・会計は難しいという先入観がありますが、保険点数の算定よりははるかに簡単です。一気に習得するのは難しくても、少しずつ習得し実行すればそのうち慣れてきます。この「慣れ」こそ重要なポイントです。

■ ということで、ここの内容は歯科医院の税務会計を自分で行いたいと思っておられる方にとって少しでもお役に立てればと思います。
 なお、法律や税務の専門家の視点から書いた内容ではありません。あくまでも歯科医院の開設者という視点からのものの見方ですので御承知置き下さい。

 なにを隠そう「私はおおざっぱ主義」です。言葉を変えると「100点主義ではなく80点主義、いや60点主義」です。
 私たちは歯科医療の専門家であって、税務・会計の専門家ではありません。80点主義で「おおむね適切」を目指した申告を目指して良いのです。素人故の間違いはありえます。犯罪性をおびた違法行為はともかく、気楽にやりましょう。事業所得税は申告制度を原則としています。納税者が特段の違法性のない申告をした以上、法的間違いを指摘して指導(教育)し是正するのは税務当局の役目です。わからないことはどんどん税務署に質問しましょう。無料ですから!!
 実務としては各税務署にある「税務相談室」を積極的に利用するといいです。来訪はもちろんですが、電話相談も可能です。ただし、「税務相談室」を利用の場合に注意しなければならないことがあります。それは「税務相談室における相談は、納税者の便宜のために税務の経験者が便宜的に行っているもので、国税庁等の見解を代弁しているものではない。」ということです。しかしながら、それらは訴訟にもなりかねないような複雑な内容に対してであり、単純な内容にかんしておきる心配はほとんどないのが実情ですので安心していいですよ。
 当院は開業して20年以上になりますが、開業当初から税理士も使わず、歯科医師会の青申会や地区の商工会の青申会にも入っておりません。開業当初はパソコンもなかったので紙の帳簿と電卓だけが頼りでした。当時は記帳漏れを遡って修正するのは大変でした。確定申告書の作成も3日くらいかかっていました。従業員の年末調整の計算も1日かかりでした。しかし現在では確定申告書の作成も約2時間(そのうちの大半は、パソコン内のデータを確定申告書の用紙に転記する手間時間)、年末調整も1人分10分程度です。
 税務調査をうけた経験もありますが、追徴税は0円でした。
 たしかに税務・会計を税理士さんに丸投げすると楽です。しかしそのような状態だと、自分のところの財務状態がいつまで経っても理解できるようになりませんし、委託費用もバカになりません。税理士費用のアンケートによると、各医院でも相当な経費を投入しているのがわかります。経営規模によっても異なりますが、税理士報酬の代表的な金額を以下に記載します。

■ モデル@
 (1) 個人事業記帳料金(年間取引額5000万円を基準): 年額500000円
 (2) 決算書作成料金: 50000円
 (3) 申告書作成料金: 70000円
 (4) 年末調整業務: 基本料金20000円 + 従業員1名につき2000円
 (5) 税務調査立会料: 1日50000円

■ モデルA
 (1) 決算書・申告書の作成: 120000円(ただし月々の記帳代行無し)
 (2) 顧問契約(年間取引額5000万円を基準): 月額15000円

 なお、顧問契約を結んでいると「税務調査の立会料無料」や「年末調整費用は無料」といったケースもあります。税理士報酬の金額やその契約形態は千差万別です。契約の際にはそれらに注意して下さい。

 

 税務会計の総論

■ 事業所の開業届・源泉所得税並びに消費税等に関する各種届出等(所管の税務署)

所得税関係
個人事業の開廃業等届出書 事業の開廃業や事務所等の移転があった場合 事業開始等の日から1か月以内
減価償却資産の償却方法の届出 減価償却の方法を定額法以外を選択した場合  
所得税の青色申告承認申請書 確定申告書等を青色の申告書によって提出する場合 承認を受けようとする年の3月15日まで(その年の1月16日以後の開業した場合には、開業の日から2か月以内)
青色事業専従者給与に関する届出書 専従者給与を支給する場合 青色事業専従者給与額を必要経費に算入しようとする年の3月15日まで(その年の1月16日以後開業した場合や新たに事業専従者を有することとなった場合には、その日から2か月以内)
源泉所得税関係
源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書 給与の支給人員が常時10人未満である給与等の支払者が、給与等から源泉徴収した所得税の納期について年2回にまとめて納付するという特例の適用を受ける場合 随時(申請書を提出した月の翌月末までに通知がなければ、申請の翌々月の納付分からこの特例が適用されます。)
消費税関係
消費税課税事業者選択届出書 免税事業者が課税事業者になることを選択する場合 選択しようとする課税期間が事業を開始した日の属する課税期間等である場合には、その適用を受けようとする課税期間中
消費税課税期間特例選択届出書 課税期間の短縮を選択する場合 選択しようとする課税期間が事業を開始した日の属する課税期間等である場合には、その適用を受けようとする課税期間中 
消費税簡易課税制度選択届出書 簡易課税制度を選択する場合 選択しようとする課税期間が事業を開始した日の属する課税期間等である場合には、その適用を受けようとする課税期間中 

 

 所得税(記帳編)

■ 記帳と帳簿の保存義務
 今までは、現金出納帳、売掛帳、買掛帳、経費帳、固定資産台帳などの簡易式帳簿だけで45万円の青色申告控除が認められていたが、平成17年分の申告から、「45万円、55万円」の青色申告控除が「65万円」に一本化し、その条件として「正規の帳簿」が義務づけられ、それ以外の場合においては「10万円」の青色申告控除とされます。なお帳簿の保存期間は7年間です。
 複式簿記を勉強したことが無い人にとっては敷居が高くなりますが、現在販売されている会計ソフトのほとんどは複式簿記に対応しており、簡単な入力で自動的に複式簿記が作成されるのでさほどの問題はありません。逆に言うと「会計ソフト」は必須で、当院でも以前から「弥生会計」を使用しています。

■ 主な会計ソフト
うちでは「弥生会計」を使用していると前回書きましたが、ここで問題となるのが会計ソフトのバージョンアップです。税務も医療保険と同じように改正があります。従って、決算・申告まで会計ソフトを使用すると年次の改正のバージョンアップが必要となります。従って、ソフトの購入時のコストの他にバージョンアップのコストに対しても事前にチェックしておく必要があります。
 以下は主な会計ソフトです。
(1) 弥生会計: http://www.yayoi-kk.co.jp/
(2) 歯科専用会計ソフト(日本歯科医師会推薦): http://www.cyborg.ne.jp/~galois/
(3) 倭(奈良県歯科医師会): http://www1.kcn.ne.jp/~canopus2/
(4) 東京会計歯科医師版: http://www.tokyokaikei.com/dentist/index.html
うちでは、主として会計ソフトは帳簿の作成と集計まで行い、決算書と申告書の作成は自前のExcelソフトで行っています。従って会計ソフトのバージョンアップを行うのは何年かに一回です。現在の弥生06を使用しているのが現状です。
従って、会計ソフトを購入する場合には、ソフトにどの程度までの機能を期待するかなど事前のチェックが必要です。

■ 複式簿記

税務会計上作成する帳簿は一般的には正式簿記(複式簿記)とされています。
# 必要となる帳簿: 
@ 総勘定元帳
A 振替伝票(仕訳帳)
B 現金出納帳
C 銀行預金帳
D 仕入れ帳
E 売上帳
F 売掛帳
G 買掛帳
H 手形記入帳
I 経費帳
J 債権債務記入帳
K 固定資産台帳

# 作成する決算書類: 
@ 貸借対照表
A 損益計算書

正式帳簿(複式簿記)で備え付けなければならない帳簿
(1) 現金出納帳
(2) 預金出納帳
(3) 売掛帳
(4) 買掛帳
(5) 経費帳
(6) 固定資産台帳
(7) 仕訳帳
(8) 総勘定元帳
* 簡易簿記の場合には(7)(8)は不要だが、青色申告特別控除の金額が65万円では無く10万円となる。


■ 単式簿記
# 必要となる帳簿:
@ 現金出納帳
A 売掛帳
B 買掛帳
C 経費帳
D 固定資産台帳
E 預金出納帳


■ いつ記帳するか
 基本的に取引(資産負債の増減)があったときに記帳します。つまり本日200円のハブラシの売上があったり50000円の保険一部負担金の入金があった場合には当日の現金出納帳に記帳します。しかし、すべての取引を当日に記帳できるとは限りません。

例えば預金出納帳は毎日通帳に記帳して帳簿に転記するのは繁雑です。また、保険診療の保険者支払い分も日締めで記帳するのは大変です。預金出納帳においては取引の数にもよりますが、週に1回、又は月に1回。保険診療の保険者支払い分については月締めのレセプトを請求した時点でまとめて記帳するのがいいでしょう。

■ どのような内容を記帳するか
 紙の出納帳でも会計ソフトの出納帳でも記載内容は同じです。左から、年月日、勘定科目、補助科目、取引相手先、取引の詳細、取引金額となります。

■ 会計帳簿等の保存期間
 帳簿、決算書類、領収書、預金通帳 = 7年
 納品書、請求書等 = 5年
 以上のようにものによって異なりますが、面倒なので全て7年保存と覚えるといいでしょう。

■ 保存の場所
 カルテなどは医療機関以外の外部保存が認められていますが、どうも会計帳簿などは事業者の現住所(自宅)、事業所などに保管しないといけないようですが詳細は不明です。

■ 単式簿記(簡易帳簿)と複式簿記(正規の帳簿)

 簡単に言うと、単式簿記は一取引で一つの事しか記載できませんが、複式簿記は一取引で二つの事を記載できます。
 単式簿記の代表例は「小遣い帳」や「家計簿」で、複式簿記の代表例は「企業会計」です。
 例えば、200万円の現金を持つ人が100万円の車を買った場合、
(1) 単式簿記では現金が100万円減少して100万円になるという資金の流れだけが現金出納帳に記載されます。
(2) 複式簿記では「車(資産)100万円 = 現金100万円」つまり、現金100万円の減少と同時に資産100万円の増加という二つの流れが記載されます。これを仕訳と言います。

 車だとちょっとわかりにくいかもしれないので「金」に置き換えて考えてみましょう。100万円分の金を購入すると現金は100万円減少しますが、代わりに約650gの金が手元に残ります。このような場合、現金出納帳といった単式簿記だと単に10万円の現金が無くなったことしかわかりません。もし100万円がその人の全財産ならば、無一文になったことになります。しかし、約650gの金が手元にあるわけですからある意味かなりの財産持ちで無一文どころの話ではありません。金の換金力は非常に高いので、手数料を考えても90万円くらいの現金にはすぐにでも交換できます。金では歩留まりが悪いと考えたら、国債などの債権でも良いですし、預金でもいいです。債権も預金も立派な資産(金融資産)です。このように現金という価値だけを追っても実態は見えないので複式簿記による仕訳によって表現するのです。

 所得税(収入編)

■ 歯科医院の収入
 歯科医院の収入のほとんどは医業収入であり、それを分類すると以下のようになる。

(1) 社会保険診療報酬: 健康保険法を始め、いわゆる公的医療保険による診療収入である。
 税法上の公的保険とは、「健康保険等」と「生活保護医療」だけで、「学校保健法における診療」「労災保険」「自賠責保険」などにおける診療は含まないので注意が必要である。なお、診療費の計上額は一般には「一部負担金+支払基金や国保連からの支払額=確定診療報酬×10円」となる。

(2) 私費診療報酬
 上記社会保険診療報酬以外の診療費で、健康診断なども含まれる。

(3) 雑収入
 診断書や証明書などの文書料・歯ブラシ等の売却代金・回収金属の売却代金などの収入。

(4) 自家消費
  確定申告書の決算書の三面?に「自家消費」の記載欄がある。これは歯科医院で仕入れたものの全てが診療行為に使われたものではなく、個人的な使用があるということを前提にしたものである。
 歯科医院でいえば、ハブラシ代などがある。つまり、院長や家族が個人的に使用するハブラシは、医業所得の計算上の必要経費にはならないので
ある。しかし、同様の趣旨で考えると「自家消費」以外にもいくつかのケースが存在する。従って会計処理法によっては必ずしも「自家消費」に数字が出てこないこともあるので、税務署から指摘された場合には「適切な処理法を行っている」ことを説明できるようにしておくことが望ましい。

(1) 個人的に使用するハブラシなどは、全てスーパーなどにおいて個人的に購入している場合。
 これは、理論上はありえるが実態としては考えにくいですね。しかし、この場合にはなんら、会計上の問題は生じない。

(2) ハブラシを仕入れた時点で、個人使用分の金額を事業主貸として振り分ける。

(3) 仕入れ金額は全額必要経費とし、個人使用した時点で雑収入として収入計上する。


参考: 国税庁: たな卸資産等の自家消費の場合の総収入金額算入

■ 医業以外の収入

 上記にあげた収入に該当しない収入(入金)も数多く存在する。それらの代表的なものは前段でも述べた「講演報酬」「原稿代」「学校医の報酬」「3歳児健診などの報酬」「休日当番医としての報酬」であり、その他に「預金利息収入」や「生命保険料の満期返戻金」、「譲渡所得の収入金額」等、様々なものが該当する。一般にこれらは、医業収入としてではなく、事業主借りとして帳簿に記載される。

■ 医療費の売掛金
 売掛金は事業上の取引があってもその対価が同時に支払われないことによって生じます。その典型的なものが保険診療の保険者支払い分です。しかし、医療の売掛金は一般の商行為の売掛金とはちょっと異なります。一般の売掛金はその月の取引を月締めで集計して全額を請求します。
しかし、医療費の売掛金はそんなに簡単ではありません。たとえば(か)初診料だけのレセプトが1枚あるとすると、売上は2740円。そのうち診療日に3割の820円を現収します。そして月末に残りの1918円を保険者に請求してそれが売掛金となります。
 あれっ?保険請求をわからない人はここで疑問を持ちますよね。現収と売掛金を足した金額は2738円で2740円じゃないんですね。それはこうなのです。診療費の一部負担金は診療日に負担割りをかけて1円単位を四捨五入することになっています。つまりこの場合は2740円×3割=822円 ⇒ 820円となるのです。
これだけでも複雑なのですが、その現収の割合が3割とは限らず、人によっては2割だったり1割だったりします。おまけに一部負担金さえ820円とは限らない場合もありますから複雑怪奇です。それは母子家庭や、乳幼児などに対する医療費の補助で通常一部負担金について行われますが、これは都道府県によって異なりますので一例としてお聞き下さい。
 一部負担金が都道府県から補助される場合にも2つのケースに分かれます。それは一部負担金補助において一部負担金があるケースと無いケースです。一部負担金無しの補助の場合には、本来支払うべき一部負担金全額が補助されます。上記の例で言うと、820円が補助される事になります。いや、それが違うんですね。2740円の3割の822円が補助されるんです。また、一部負担金有りの補助の場合には診療時に定められた一部負担金を支払います。例えば一部負担金が500円と定められているならば、診療時に一部負担金の500円を支払います。そして補助される金額822円との差額322円を国保連に請求します。そして1918円を支払基金(健保の場合)を支払基金に請求します。
 さ〜て、どういう場合にどこにどのくらいの金額の売掛金が生じるでしょう?そして何種類くらいのケースが生じるでしょう?これだけでも複雑怪奇ですが、これでも診療日が1日だから簡単な方です。
 では初診時に(か)初診料の算定、再診時に(か)再診料の算定のケースはどうなるでしょう?

1日目
売上:2740円 現収:820円 売掛金:1918円(支払基金)
2日目
売上: 450円 現収:140円 売掛金: 315円(支払基金)
月締め
売上:3190円 現収:960円 売掛金:2233円(支払基金)

3190円 < 3193円

また一部負担金有りの医療補助有りならば
1日目
売上:2740円 現収:500円 売掛金:1918円(基金)・322円(国保連)
2日目
売上: 450円 現収:140円 売掛金: 315円(基金)
月締め
売上:3190円 現収:640円 売掛金:2233円(基金)・322円(国保連)

3190円 < 3195円

今回の件は帳簿上の売上よりも実際の入金額が多くなりましたが、診療費の金額によっては少なくなるケースもあります。それらを加減すると月々の誤差は数円から数十円の幅におさまります。
本題に戻りますが、このように医療費の売掛金計算は非常に複雑です。従って会計帳簿に記帳する場合には日々記帳するのでは無く、月締めでまとめて記帳するのが実用的です。

■ 自家消費
 確定申告書の決算書の三面?に「自家消費」の記載欄がある。これは歯科医院で仕入れたものの全てが診療行為に使われたものではなく、個人的な使用があるということを前提にしたものである。
 歯科医院でいえば、ハブラシ代などがある。つまり、院長や家族が個人的に使用するハブラシは、医業所得の計算上の必要経費にはならないので
ある。しかし、同様の趣旨で考えると「自家消費」以外にもいくつかのケースが存在する。

(1) 個人的に使用するハブラシなどは、全てスーパーなどにおいて個人的に購入している場合。
 これは、理論上はありえるが実態としては考えにくいですね。しかし、この場合にはなんら、会計上の問題は生じない。

(2) ハブラシを仕入れた時点で、個人使用分の金額を事業主貸として振り分ける。

(3) 仕入れ金額は全額必要経費とし、個人使用した時点で雑収入として収入計上する。

 所得税(経費編)

 必要経費(法人税法においては損金)は、事業所得を得るために必要とした支出のことです。

■ 棚卸: 例えば1月に金パラを20個購入しました。しかし年末に在庫を調べたら10個残っていました。つまり、その年に使用した金パラは10個となります。従ってその年の収入を生み出すのに使用した金パラは10個となり、残りの10個はその年の収入を生み出す必要経費とはみなされません。このようにその年度の収入に対応する必要経費を正確に計算するためには棚卸が不可欠です。残った10個の金パラは当然翌年に使用されます。毎年の使用量が同じと仮定すると、翌年の年末には在庫量が0となり、翌年の使用量は10個となります。従って翌年は購入量は0ですが、必要経費に10個分金パラ価格が加算されます。

■ 必要経費の詳細

 所得税(申告編)

■ 確定申告の基本
(1) (収入) - (支出・必要経費、専従者給与等) - (所得控除) = 課税所得
(2) 課税所得 × 所得税率(速算表等により求める) - (定率控除等の税額控除) = 所得税額(年間納税額)
(3) 所得税額(年間納税額) - (予定納税額・源泉納税額) = 確定申告時の納税額(又は還付額)

■ 確定申告の詳細

 所得税(源泉税)

 所得税法は、定められた所得の支払の際に支払者が所得税を徴収して納付する源泉徴収制度を採っている。給与所得者(サラリーマン)が月々徴収される所得税のことである。これら所得税を月々徴収する人のことを源泉徴収義務者といい、源泉徴収義務者は使用人から所得税を徴収して国に収めなければならない。

  源泉徴収する必要のある定められた所得とはは、給与、利子、配当、税理士報酬などの所得がある。
このうち、給与、利子等の所得については御存知の方も多いと思いますが、税理士の報酬などについては言われて初めて知った方もいるでしょう。

 通常、歯科医院を開業して、税務署に開業届を出した際に、給与支払事務所等の開設届出書を出すことにより、源泉徴収者番号が交付されます。これらの届出は開業から1ヶ月以内に提出しなければなりません。

 

 その他の税金

 

 税務関連資料

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 その他

■ 歯科医院の会計の決済

(1) 収入の部

@ 保険診療など: これは銀行振込が利用されます。

A 保険一部負担金: 一般的には現金での決済ですが、中にはクレジットカードの取扱いが可能な歯科医院があります。

B 自費診療費: 一般的には現金での決済ですが、中にはクレジットカードの取扱いが可能な歯科医院があります。

C 雑収入: 歯ブラシの販売代金などは現金決済が普通です。

(2) 支出の部

 歯科医院における支払い項目はさほど多くは無い。大きく分けると以下のようになる。

@ 給与など: 一般的には現金払いか銀行振込でしょうね。

A 公共料金など: 一般的には銀行引落しでしょうね。

B 買掛金: 材料や技工料などの月々の買掛金の支払いは、「現金」「銀行振込」「小切手」などでしょうか。

C 小口支払い: その他に生ずる小口の支払いは一般的には現金決済が利用されます。

■ リースがリースとして認められる条件

 リース取引とは、一般に、企業が特定の機械や設備などを調達するに当たり、その物件をリース会社から賃借する取引をいいます。
 税務上、リース取引のうち一定の要件を満たすものについては、一般の賃貸借とは異なった取扱いをすることとされています。

 税務上の「リース取引」とは次の要件のすべてに当てはまるものをいいます。
(1)リース期間中は、契約の解除が禁止されていること又はこれに準ずること
(2)賃借人がリ・ス資産にからもたらせる経済的な利益を実質的に享受することができ、かつ、リース資産の使用に伴って生ずる費用を実質的に負担すべきこととされているもの。

 このようなリース取引のうち、次の四つのいずれかに当てはまる場合は、賃貸借ではなくリース資産の引渡しのときに、売買があったものとして取り扱われます。

(1)リース期間の終了時又はリ・ス期間の中途において、リース物件を無償もしくは名目的な対価で譲り受けるもの。
(2)リース期間の終了時又はリ・ス期間の中途において、リース物件を著しく有利な価額で買い取る権利が賃借人に与えられているもの。
(3)賃借人の特別な注文によって製作される機械装置など、リース資産がその賃借人のみによって使用されると見込まれるもの、又は建築用足場材のように、リース資産の識別ができないものを対象とするもの。
(4)リース期間がリース資産の法定耐用年数に比べ相当差異があるもので、賃貸人又は賃借人の法人税又は所得税の負担を著しく軽減すると認められるもの。

 賃借人のリース資産の取得価額は、原則として、リース期間中に支払うリース料の合計額となり、賃借料として損金としたリース料は、減価償却費として取り扱われます。

(法令136の3、法基通12の2・1・1・12の2・2・16)

■ 基本的なリース期間が満了した時

(1) 継続してリースを利用したい場合: 再リースの手続
(2) リースを終了したい場合: リース契約が終了してもユーザーに所有権が移転されないので物品はリース会社に返却する必要がある。

# 再リースにおいて無償に変わらない名目的なリース料で再リースする場合には売買取引とみなされる。(法人税基本通達第12章の5)

# リース終了の費用負担
 通常はユーザーの費用負担にてリース会社に返却する。従って廃棄責任はリース会社にありユーザーがかってに処分することはできない。

■ 所得税の税務調査

(一般的事項)

(1) 税務調査においては事前連絡を行い都合が悪い場合には日程を変更する
(2) 調査日数は一般的に3日程度
(3) 経費の一律否認はしない
(4) 青色申告専従者給与はケースバイケースで判断
(5) 修正申告にあたっては、よく説明し納税者の納得を得るようにする。
(6) カルテの持ち帰りはしない また原則としてカルテは見せる必要はない(厚生労働省見解↓)

 税務調査の際のカルテの開示
 第80回国会 衆議院大蔵委員会 昭和52年3月16日 厚生省医務局医事課長 古賀章介
税務職員のカルテの閲覧の問題でございますけれども、これはあくまで一般論として申し上げますと、診療の内容というのは個人の秘密に属する事項が多いわけでございますから、医師には先ほど来お話がありますように刑法上守秘義務が課せられているわけでございます。したがいまして、医師が診療録を他人に見せることができますのは、個々の法律にその根拠が明らかである場合、たとえば医療法の二十五条のごときものがございますが、それとか、裁判所の提出命令ないしは裁判官の発付いたします差し押さえ令状というふうなものによって他人に提出し、これを見せることができる、こういうふうに一貫しております。

(7) カルテを除く帳簿類をやむをえず持ち帰る場合は、預かり証を発行する。
(8) 調査結果を必ず連絡する(と、要求すること)
(9) 何も修正が無い場合には本人からの申し出により文書通知を行う。
(10) 医師・歯科医師の付表は措置法26条を使用しない場合には提出する必要が無い。

(税務調査のポイント)

(1) 
 

■ 相続税の税務調査
 国税庁の発表した平成13年分相続税申告事績および平成14事務年度相続税調査事績によると、平成13年分の被相続人数は97万331人、この内相続税の申告対象となったのは、4.7%の4万6012人。平成14事務年度相続税調査数は1万1405件で、この内89%の1万171件で、申告漏れが確認された。しかし、相続税の場合には所得税と同列に考えてはいけない。
 なぜならば、所得税(事業所得税を例とする)の場合には記帳義務が存在し、実際適切に記帳して適切に仕訳し決算処理を行えば適切な申告データが作成される。

■ 損益通算
平成16年度から、不動産売買と他の所得との損益通算ができなくなりました。


 

 

 

統計表示