廃棄物の処理
Top 最終更新日 2017/06/21
特別管理産業廃棄物  

院内のゴミはどう処分すれば良いでしょうか?

・ まず歯科医院から排出されるゴミに「感染性廃棄物」があります。これは血液のついたガーゼや注射針のことで、自院で処分するか都道府県に許可されている廃棄物処理会社に処分を委託することになります。その他の一般ゴミについては、行政が収集してくれるところもありますし、事業系ゴミは収集してくれないところもありますので、その場合は業者に処分を委託することになります。

・ 医療廃棄物を除いた、一般ゴミはどう処理したらいいのでしょう?
 これは地域によって異なります。行政が全く事業用の廃棄物を収集しないところもあれば、有料で収集するところもあります。また、いくら行政で収集するといっても、地域のゴミ置き場に医療関係・事業関係のゴミをだすことは憚られることも考えられますので、専門の業者に委託するのが望ましいのでしょうかね。この委託費用も地区によって大きく異なるようです。

★ 特別管理産業廃棄物の実績報告書: 年次報告が必要

医療用の感染性廃棄物の処理を外部委託した場合には、マニフェストを作成し5年間保存しなければならない。

■ 医療廃棄物の処理
# 医療廃棄物(感染性廃棄物)の処理にあたってはマニフェストを発行し、当該年度分の実績を翌年の6月30日まで、管轄機関に届け出る必要があります。なお、管轄行政機関とは、県によって異なりますが、「保健所」などが該当します。
【詳細】 医療廃棄物の処理 

★ 廃棄物処理法に基づく感染性廃棄物処理マニュアル(要旨)
  平成21年5月環境省大臣官房 廃棄物・リサイクル対策部

# 今回の主な改訂内容としては、新たに医療関係機関等による産業廃棄物管理票(マニフェスト)交付状況の都道府県知事への報告や、収集運搬車両への表示及び書面の備え付けを追加した。

# 用語の定義

@ 「廃棄物」とは、法で定める、ごみ、粗大ごみ、燃え殻、汚泥、ふん尿、廃油、廃酸、廃アルカリ、動物の死体その他の汚物又は不要物であって、固形状又は液状のもの(放射性物質及びこれによって汚染された物を除く。)をいう。法第2条第1項

A 「産業廃棄物」とは、事業活動に伴って生ずる廃棄物のうち、燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類その他令で定める廃棄物をいう。法第2条第4項、令第2条
※ 産業廃棄物は、法で6種類、令で14 種類の廃棄物が定められており、医療関係機関等からは血液(廃アルカリ又は汚泥)、注射針(金属くず)、レントゲン定着液(廃酸)等が発生するが、これらのうち感染性廃棄物であるものを感染性産業廃棄物という。

B 「一般廃棄物」とは、産業廃棄物以外の廃棄物をいう。法第2条第2項
※ 一般廃棄物は、産業廃棄物以外の廃棄物であり、医療関係機関等からは紙くず、包帯、脱脂綿等が発生するがこれらのうち感染性廃棄物であるものを感染性一般廃棄物という。

C 「特別管理一般廃棄物」とは、一般廃棄物のうち、爆発性、毒性、感染性その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある性状を有するものとして令で定めるものをいう。法第2条第3項

D 「特別管理産業廃棄物」とは、産業廃棄物のうち、爆発性、毒性、感染性その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある性状を有するものとして令で定めるものをいう。法第2条第5項

E 「感染性廃棄物」とは、医療関係機関等から生じ、人が感染し、若しくは感染するおそれのある病原体が含まれ、若しくは付着している廃棄物又はこれらのおそれのある廃棄物をいう。
※ 医療行為等により廃棄物となった脱脂綿、ガーゼ、包帯、ギブス、紙おむつ、注射針、注射筒、輸液点滴セット、体温計、試験管等の検査器具、有機溶剤、血液、臓器・組織等のうち、人が感染し、若しくは感染するおそれのある病原体が含まれ、若しくは付着し、又はこれらのおそれのあるものである。

F 感染性一般廃棄物とは、特別管理一般廃棄物である感染性廃棄物をいう。令別表第1の4の項

G 感染性産業廃棄物とは、特別管理産業廃棄物である感染性廃棄物をいう。令別表第2

# 本マニュアルは、感染性廃棄物について適用する。

# 発生時点において感染性廃棄物であっても、焼却等の処理により感染力が失われたものは通常の廃棄物であり、感染性一般廃棄物を処理したものは、いわゆる事業系一般廃棄物、感染性産業廃棄物を処理したものは産業廃棄物として、それぞれ処理することとなる。

# 感染性廃棄物の判断基準
感染性廃棄物の具体的な判断に当たっては、1、2又は3によるものとする。

1 形状の観点
(1) 血液、血清、血漿及び体液(精液を含む。)(以下血液等という。)
(2) 手術等に伴って発生する病理廃棄物(摘出又は切除された臓器、組織、郭清に伴う皮膚等)
(3) 血液等が付着した鋭利なもの
(4) 病原微生物に関連した試験、検査等に用いられたもの

2 排出場所の観点
感染症病床、結核病床、手術室、緊急外来室、集中治療室及び検査室(以下「感染症病床等」という。)において治療、検査等に使用された後、排出されたもの

3 感染症の種類の観点
(1) 感染症法の一類、二類、三類感染症、新型インフルエンザ等感染症、指定感染症及び新感染症の治療、検査等に使用された後、排出されたもの
(2) 感染症法の四類及び五類感染症の治療、検査等に使用された後、排出された医療器材、ディスポーザブル製品、衛生材料等(ただし、紙おむつについては、特定の感染症に係るもの等に限る。)

# 廃棄物の処理体制
医療関係機関等は、医療行為等によって生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理しなければならない。法第3条
1 一般廃棄物(特別管理一般廃棄物を含む。)は、市町村の指示に従って処理するものとする。
2 産業廃棄物( 特別管理産業廃棄物を含む。)は、排出事業者が自らの責任の下で、自ら又は他人に委託して処理するものとする。

# 感染性廃棄物の管理体制
医療関係機関等の管理者等は、施設内で生ずる感染性廃棄物を適正に処理するために、特別管理産業廃棄物管理責任者を置き、管理体制の充実を図らなければならない。法第12 条の2第6項
※ 医療機関の管理者は、特別管理産業廃棄物管理責任者となることができる。また、歯科医院においては歯科医師の他、歯科衛生士が特別管理産業廃棄物管理責任者になることができる。

# 管理規程の作成
医療関係機関等の管理者等は、施設内における感染性廃棄物の取扱いについて、必要に応じて管理規程を作成するものとする。
※ 管理規程には感染性廃棄物の具体的な取扱い方法、廃棄物の種類に応じた取扱い上の注意事項等を定めるものとし、管理者等は、これを施設内の関係者に周知徹底するものとする。

# 処理状況の帳簿記載及び保存
医療関係機関等の管理者等は、感染性廃棄物の処理が適正に行われているかどうかを常に把握し、処理について帳簿を作成するとともに、一定期間保存しなければならない。
法第12条第11項、法第12条の2第12項、規則第8条の5、規則第8条の18
※ 管理者等は、感染性廃棄物の処理の実績について、帳簿を備え、次の事項を記載し、これを1年毎に閉鎖するとともに、閉鎖後5年間保存しなければならない。
(1) 運搬
1 運搬年月日
2 運搬方法及び運搬先ごとの運搬量
3 積替え又は保管を行う場合には、積替え又は保管の場所ごとの搬出量
(2) 運搬の委託
1 委託年月日
2 受託者の氏名又は名称及び住所並びに許可番号
3 運搬先ごとの委託量
(3) 処分
1 処分年月日
2 処分方法ごとの処分量
3 処分(埋立処分を除く。)後の廃棄物の持出先ごとの持出量
(4) 処分の委託
1 委託年月日
2 受託者の氏名又は名称及び住所並びに許可番号
3 受託者ごとの委託の内容及び委託量
※ ただし、帳簿作成に当たっては、紙マニフェスト又は電子マニフェストを使用した際の受渡確認票若しくはダウンロードデータ(以下「紙マニフェスト等」という。)が3の帳簿の記載事項を網羅していれば、これらを時系列的に保存することで帳簿の記載・備え付けに代用できる。

# 施設内における保管
1 感染性廃棄物が運搬されるまでの保管は極力短期間とする。
2 感染性廃棄物の保管場所は、関係者以外立ち入れないように配慮し、感染性廃棄物は他の廃棄物と区別して保管しなければならない。
3 感染性廃棄物の保管場所には、関係者の見やすい箇所に感染性廃棄物の存在を表示するとともに、取扱いの注意事項を記載しなければならない。
法第12条の2第2項、規則第8条の13

# 委託契約
医療関係機関等は、感染性廃棄物の処理を自ら行わず他人に委託する場合は、法に定める委託基準に基づき事前に委託契約を締結しなければならない。法第12 条の2第4項、令第6条の6

# 産業廃棄物管理票(マニフェスト)の交付等

1 医療関係機関等は、感染性廃棄物の処理を他人に委託する場合、感染性廃棄物を引き渡す際に、定められた様式による産業廃棄物管理票(以下「マニフェスト」という。)に必要な事項を記入して交付しなければならない。法第12 条の3第1項

2 医療関係機関等は、マニフェストの交付に代えて、電子マニフェストを利用することができる。法第12 条の5

3 医療関係機関等は、感染性廃棄物が最終処分まで適正に処理されたことを、処理業者から返送されるマニフェストの写しにより確認しなければならない。法第12 条の3第5項

医療関係機関等は、前年度に交付したマニフェストに関する報告書を作成し、都道府県知事に提出しなければならない。法第12 条の3第6項

5 医療関係機関等は、定められた期間内にマニフェストの写しの送付を受けないとき、返送されたマニフェストの写しに規定された事項の記載がないとき又は虚偽の記載があるときは、速やかに当該感染性廃棄物の処理状況を把握し、適切な措置を講じなければならない。法第12 条の3第7項
※ 医療関係機関等は、マニフェストの交付の日から60 日以内に「運搬」「処分」によるマニフェストの写しの送付を受けないとき若しくはマニフェストの交付の日から180 日以内に最終処分が終了した旨が記載されたマニフェストの写しの送付を受けないとき又は未記載や虚偽記載のあるマニフェストの送付を受けたときは、速やかに当該委託に係る感染性廃棄物の運搬又は処分の状況を把握し、生活環境の保全上の支障の除去又は発生の防止のために必要な措置を講じるとともに、期間が経過した日から30 日以内に、関係都道府県知事に定められた様式(規則第8条の29 に定める様式第4号)により報告しなければならない。

# マニフェストの不交付、虚偽記載、虚偽マニフェストの交付、保存義務違反等マニフェストに係る義務違反については、罰則(6月以下の懲役又は50 万円以下の罰金)が科されている。法第29 条

# 排出事業者の責任
・ 医療関係機関等は、委託基準やマニフェストについて法令上の義務を遵守すること
に加えて、感染性廃棄物が最終処分に至るまでの一連の行程における処理が不適正に行われることがないように、必要な措置を講ずるように努めなければならない。法第12 条の2第5項

# マニフェスト(5年間保存)
@ A票: 控え
A B2票: 運搬終了票
B D票: 中間処理終了票
C E票: 最終処分終了票

★ 特別管理産業廃棄物の実績報告書
毎度の事ながら、今年も6月末の提出期限に向けて特別管理産業廃棄物の実績報告書を作成しています。そこでおさらいです。
 
# 特別管理産業廃棄物一覧表(医療機関に関係するもののみ)
・ 廃油(令第2条の4第1号)
・ 廃酸(令第2条の4第2号)
・ 廃アルカリ(令第2条の4第3号)
・ 感染性廃棄物(令第2条の4第4号)
(感染性病原体が含まれ、若しくは付着している廃棄物又はこれらのおそれのある廃棄物)であって、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類、ゴムくず、金属くず、又は第2条第7号若しくは第13号に掲げる廃棄物(事業活動に伴って生じたもの)
 
# 特別管理産業廃棄物管理責任者
(1) 特別管理産業廃棄物管理責任者の設置義務と役割
事業活動に伴い特別管理産業廃棄物を生ずる事業場を設置している事業者は、当該事業場ごとに、特別管理産業廃棄物の処理に関する業務を適切に行わせるため、特別管理産業廃棄物管理責任者を置かなければなりません。(廃棄物処理法第12条の2第6項)
特別管理産業廃棄物管理責任者には次の役割が求められます。
・ 特別管理産業廃棄物の排出状況の把握
・ 特別管理産業廃棄物処理計画の立案
・ 適正な処理の確保(保管状況の確認、委託業者の選定や適正な委託の実施、産業廃棄物管理票(マニフェスト)の交付・保管等)

(2) 特別管理産業廃棄物管理責任者の資格
特別管理産業廃棄物管理責任者は、次の資格を有する者でなければなりません。
【感染性産業廃棄物を生ずる事業場の場合】
医師、歯科医師、薬剤師、獣医師、保健師、助産師、看護師、臨床検査技師、衛生検査技師、歯科衛生士

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