妊婦の抜歯
Top 最終更新日 2017/06/21

★ 妊婦の抜歯

抜歯をすると、妊婦においては約60%の確率で菌血症がおきる。健康な妊婦の場合には問題ないが、「僧帽弁閉鎖不全」などを代表とする心臓病がある場合には、「感染性心内膜炎」により血栓を作り、多臓器疾患(脳梗塞、心筋梗塞)などの原因になりやすいので注意が必要だ。
ちなみに無症状性の僧帽弁閉鎖不全に罹患している女性の割合は6%にも上るとのことである。特に、妊娠初期には「抗生物質」の使用は避けたいと思うのが人情だが、何を優先にするかということであろう。米国心臓学会のガイドラインでは、心疾患を有する妊婦の抜歯においては、術と術後にペニシリン系抗生物質を服用する必要があるということのようだ。
# 妊産婦への投薬時の注意

■ 妊婦への投薬時の注意
# 妊娠後期には、水平位にすると子宮が静脈を圧迫して血圧が低下し、頻脈や意識喪失をきたす場合もある。もしもういった状態になったら、体位を左にむける。また、早産のリスクにも注意。
# 抗菌薬: 妊娠初期にはさける。比較的安全なのはペニシリン系、マクロライド系で4〜5日までの服用とする。
# 鎮痛剤: できるだけ控える。
# 授乳期の薬剤投与: セフェム系は乳汁中に移行しにくいので第一選択肢。ペニシリン系も第一選択肢だが、セフェム系よりも移行しやすい。マクロライド系は移行しやすい。鎮痛剤はアセトアミノフェンを第一選択肢とする。ロキソニンはダメ。

-

統計表示