糖尿病
Top 最終更新日 2017/06/21

★ 糖尿病患者の歯科治療

# 糖尿病患者の歯科治療は、食後が望ましく、昼前か夕方の治療は避ける。治療前に糖分を補給すること。感染し易いので注意。

# 糖尿病患者はインスリンの分泌が少なく細胞にうまく糖分を取り込ません。従って低血糖の発作をおこしやすく時には50mg/dl以下の低血糖が続くと意識を失う場合があります。従って歯科治療は食後1時間くらいに行い、発作が起きた場合には甘い物をとる。

# 高血糖の方は感染しやすく治りにくい。従って、抜歯後は縫合などの方法でしっかり抜歯窩を閉鎖して止血を行う。また、抗生物質を通常より長めの期間投与するなどの配慮が必要です。また、インスリン注射などにより血糖値を下げている人は、空腹時の治療はさけるのはもとより、術前に血糖値(80〜120mg/dl)や糖化ヘモグロビン(基準値4.3〜5.8%)などにより状態を確認する必要があります。
 うちでは血糖値はチェックしますが糖化ヘモグロビンまではチェックしてはいません。ものの本によると、血糖値は変動が激しくあまりあてにはならないが、糖化ヘモグロビンは去1〜2ヶ月間の血糖レベルと相関し、重要な判断基準になるようである。

# 空腹時血糖値が140mg/dl以下で、高血圧や狭心症などがよくコントロールされ、糖尿病のコントロールがなされているケースでは、通常の歯科治療は問題ない。しかし、症例によっては、処置に先立って抗生物質の投与が必要。

# 糖尿病患者は白血球の働きが弱く感染などに弱い。高血糖だと血管の機能異常により血行不良となり、その結果歯肉の血行不良で歯周病が悪化しやすい。

# 糖尿病患者は抜歯後の出血や感染のリスクが高いので血糖値のコントロールが大事で、必要によっては主治医に情報提供を求める必要がある。

# 糖尿病患者の意識障害は低血糖によっておきる。主な症状は、頻脈、発汗、振戦、顔面蒼白、血圧上昇、けいれん、頭痛、意識障害。

# 低血糖時の対応: 飴を舐めさせる。意識が無いときは50%ブドウ糖液20mL以上の静注。

# 糖尿病の血糖値コントロール
優: 空腹時血糖値:〜100 食後2時間血糖値〜120 HbA1c: 〜5.8%
良: 〜120 、 〜170 、 〜6.4%
可: 〜139 、 〜199 、 〜7.9%
不可: 140 、 200 、 8.0%以上

# 歯周病と糖尿病
お互いに病状を悪化させる作用を示す。

# 糖尿病の診断基準
・ 早朝空腹時血糖値: 126mg/dl以上。
・ 随時血糖値: 200/dl以上。
・ HbA1c: 6.5%以上。
※ HbA1cは過去1〜2カ月の血糖値の状態を反映する。
# 歯科治療時の注意事項
・ アドレナリンは血糖値を上昇させる。
・ 糖尿病の薬を服用している患者が解熱消炎鎮痛剤を飲むと、血糖値の異常低下がみられることがあるので必要に応じてあめ玉などを摂取する。

# 糖尿病患者の抜歯時のポイント
※ 日本歯周病学会「糖尿病患者に対する 歯周治療ガイドライン」より
(1) 抜歯時の糖尿病コントロール目標
・ 血糖値: 空腹時(150mg/dl以下)、最高値(300mg/dl以下)
・ HbAc: 7〜8%以下(※6.5%以下が目安という資料もあるようです。)
・ 尿ケトン体 陰性
・ 重い合併症(特に循環器系)がない

(2) 抜歯時の時間帯設定は午前中早めがよい
・ 緊急時の対応、内科との連携がとりやすい
・ 昼食を通常通り摂取しやすい
・ 経口薬やインスリン量の調節は不要(管理が容易)

(3) 抜歯当日までの対応
・ 炎症歯牙の消炎処置(局所洗浄、抗菌薬投与)
・ 必要に応じて術前内服用の抗菌薬を処方
・ 血糖値変動リスクの把握(低血糖あるいは高血糖緊急症発症の既往)
・ 抜歯当日の低血糖に備えて糖質を持参するよう指示(院内にも飴玉やジュース飲料を用意・糖質含有のやつね)
・ 処置後に食事摂取量の極端な変動が想定される場合は、経口糖尿病薬の休薬、インスリン投与量の減量について内科に確認

(4) 抜歯当日の対応
・ 体調、血糖値、食事摂取量、糖尿病薬投与状況を確認
・ 低血糖発作がおこった場合は、血糖値測定後にブドウ糖を投与
※ 一般の歯科医療機関において、すぐに血糖値を測定できる体制にあるか?
・ 内服可能な状態であれば、持参ブドウ糖内服、ジュース飲用内服。不可能な状態であれば20%ブドウ糖液40mlを末梢静脈注射(50%ブドウ糖液20mlでもよいが末梢静脈炎を起こす可能性がある)

★ 糖尿病の人は健康な人よりも2倍歯周病になりやすく重症化しやすい。逆に歯周病の治療で血糖値が下がる。歯周病の妊婦は早産リスクが7倍。アルコールの摂取で早産リスクが3倍。

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