甲状腺疾患
Top 最終更新日 2017/06/21

★ 甲状腺疾患患者の歯科治療

# 甲状腺機能亢進症
バセドウ病が約4割を占める。20〜40才代の特に女性に多い(男女比、1:3.4)
手指や舌に震え(振戦)。汗が多く不眠やいらいらしやすい。筋力が低下して疲れやすい。
口腔内症状としては、舌の灼熱感、顎骨粗鬆症、歯槽骨吸収など。

# 甲状腺機能低下症
筋力低下、血圧低下、発汗減少、無気力で疲れやすい。発症頻度は亢進症に比べて少ない。血小板減少を伴うことが多いので注意。
代表的な病気に「クレチン症」があり、歯の発育の遅れ、齲触の多発、歯列不正、歯肉炎がある。

# 甲状腺疾患患者の歯科治療
(1) 局所麻酔時には、血圧と脈拍のチェックを行う。血管収縮剤含有の浸麻剤は通常使用量は特に問題は無いが、場合によっては血管収縮剤を含まないものを使用する。
(2) 甲状腺機能のコントロールがなされていない患者は応急処置に留め、麻酔は血管収縮剤を含まないものを使用する。
(3) 短時間の治療を心がける。
(4) FT3、FT4、TSHが正常値の患者は一般開業医での診療も可能であるが、異常値の患者は病院歯科へ。
・ FT3(サイロキシン): 正常値2.5〜5.5pg/ml(亢進症では上昇)
・ FT4(トリヨードサイロキシン): 正常値0.8〜1.9ng/ml(亢進症では上昇)
・ TSH(甲状腺刺激ホルモン): 正常値0.4〜5.3μU/ml(亢進症では低下)

# 甲状腺機能亢進症
・ 不安緊張緩和に努め、循環器系などとの合併症に注意する。

# 甲状腺機能低下症
・ 薬物の代謝機能が低下しているため、薬剤の投与は少なめにする。
※ 少なめとはどのくらい?たとえば60mgのロキソニンを削って小さくするわけにもいくまい。
・ 抗生物質と胃薬の併用により、甲状腺ホルモンの吸収を妨げるので注意。
・ 甲状腺ホルモンはワルファリンなどの機能を亢進するので止血には注意。

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